必要な準備期間

必要な準備期間

準備期間とは、実際には、開業資金の貯金が必要な場合など、収入が毎月(または毎年)平均して、生活費を含めて赤字にならない程度まで、事業が軌道に乗る時期までを想定したほうが安全だと思いますが、人によって大きく違うため、準備期間は、ここでは届けを出して事業をスタートするまでを準備期間として考えたいと思います。

準備期間がいらない、または非常に短い場合

準備時間は、状況によってかなり違います。たとえば、すでに趣味でやっていたことから収入があって、個人事業主として届けるのであれば、用紙を提出すれば終わるので、数時間から半日もあれば終わります。

また、新しく事業を始める場合でも、借りる場所や備品など新しく用意するものが特に必要なければ、設立自体は同じく届けを出すだけなので、時間はかからないでしょう。

準備期間が長くかかる場合

準備期間が長くなる主な理由

長くかかる場合を考えて見ましょう。期間が長くなる主な原因は、例えば次のようなものが考えられます。 ・企業の正社員をやめて独立する ・事務所やお店を構える ・従業員を雇用する ・資格取得が必要 ・パンフレット、ホームページを作成する などの準備が多くなればなるほどかかります。個別のケースでかなり違いはありますが、一年ほどかかると言われることが多いです。 開業資金が必要な場合はそれを貯める期間も準備としてかかります。

独立資金を貯める期間

長くかかる理由を少し考えてみましょう。 今までフルタイムなどで働いていた仕事を辞め、事業を立ち上げる場合は、新しい事業が軌道に乗るまでの貯金と準備の時間が必要になりますよね。また引継ぎなどで思ったより退職するまで時間がかかる場合も考えられます。スムーズに行った場合でも、一ヶ月はかかりますよね。

良い事業用物件を準備する期間

事業用物件を借りる場合、店舗などの場合は場所によって集客状況、つまり売り上げのあげやすさに大きく影響しやすいですし、毎月決まった金額が出て行く経費のひとつなので、慎重に選ぶことが必要になるでしょう。いい物件を見つけたときに必要な保証金なども準備する必要があるため、多額の資金が必要になり、準備期間は数年かかることが多いようです。準備ができてから、物件を実際に探し始めてから見つけるまで、また内装工事等が必要な場合はその期間も含めると、ここは多くの期間を見積もるほうが安全といえるでしょう。

広告物類を用意する期間

また、意外に時間がかかるのが、パンフレット作成やホームページ作成です。お客さまに判りやすく事業を説明できる文章を用意するだけでも時間がかかるものです。またサイトの場合はサイト公開からサイト経由でお客様からの問合せなどの反応があったり、申し込みや予約が入り始め、収益に繋がるまでの期間も、うまく行っているケースで早くても2~3ヶ月かかります。SNS等で1000人前後~数千人規模で、あなたの事業やサービスに興味を持ってくれている人たちがいれば、もう少し早いかもしれませんが、これはかなりレアなケースと言えるので計画には使えないでしょう。

従業員を求人・採用する期間

そのほか、アルバイトでも従業員を雇用する場合、また届けが必要ですし、募集をかけたり、知り合いに声をかけたり紹介してもらい、合う人を見つけて雇用契約を結ぶまで時間がかかる場合もありますので、やはり準備期間が長くなる理由のひとつになるでしょう。

準備する内容と期間をシミュレーションしてみよう

融資を受けるなど、絶対必要になる状況でなければ、個人事業主の場合、事業計画まで作らないかもしれません。 とはいえ、準備と起業後、各期間ごとにお金の出入り、営業・集客方法とそこから見込める受注のシミュレーションをしてみることをお勧めします。 準備で不足しているところ、無理な計画をしているところなどが判りやすいですし、うまくいかないときに、どこから見直したらいいのか原因がつかみやすいので便利です。