個人事業主になれない人とは?

なれない人という明確な規定はない

こういう人は個人事業主になれない、という規定が何かあるわけではありません。また、こういう人はなれない人と断定するわけではないですが、以下の傾向が強いと、事業を軌道に乗せたり継続させていくのにとても苦労したり、挫折(廃業)しやすく、個人事業主はもちろん、事業主には向かないかもしれません。

性格的には

・自分のやり方にこだわりすぎるなど、あれもこれもダメ・できない、等と拒否することが多い ・約束が守れない ・相談せず直感だけで決断する

※顧客や業者との付き合いがありますので、できないことが多いとだんだん仕事が減っていってしまったり、相談に乗ってくれる人もいなくなってしまいますので、柔軟性はある程度必要になってくるでしょう。

※仕事として行うため、約束が守れないと当然仕事になりませんよね。一回約束が守れなかっただけで仕事を失うのがむしろ普通に近いので、雇用されて働いているときよりもさらに約束をきちんと守る意識は必須になる場合が多いでしょう。。

※自分ひとりだけで自分の好きなようにやっていても、ちゃんと仕事がまわり、収入も入り、継続していける場合は別ですが、自分の意見やものの見方だけで判断したり、明確な理由や根拠もなく直感のみで判断して事業がうまくいく人はごくまれでしょう。

能力的には


・人に言われたことしかできない
・多少のリスクを想定して自分で決断することがまったくできない
・全く計画性がない

※自分で考えなくてはいけないことが多いため、どうしても人に言われたことしかできない場合は、難易度が高そうです。

※自分や顧客、関係者に命の危険や損失・迷惑をかけないために、事前にある程度自分でリスクを想定して避けるための方法を考えたり、ある程度のリスクを覚悟し、対処方法も考えた上で決断する能力は、継続して事業を行っていく上でどうしても必要になってくるでしょう。無駄なリスクは負うべきではないと考えますが、判断力と決断力を高める意識は必要になるでしょう。

※仕事の段取りはもちろん、合間の事務・経理処理や、繁忙期や閑散期などを考慮した年間計画など、計画性は必要になりますので、これも早い段階で計画性を身に着けていくことが、事業をうまく継続していくスキルのひとつになるでしょう。

法律的には


・必要な手続きを取ることさえできれば、なれない人の規定というのは特にないようです。
開業についての手続きは税務署に相談できますし、書籍やインターネット等で調べたり、周囲の詳しい人や専門家に相談することでできることがほとんどですので、許認可が必要な場合や、日常的な判断に支障をきたすような病気など特殊な事情がある場合など実質的に不可能なものをのぞけば、なりたい人はほぼできると言えそうです。

個人事業主になれない人はいない

以上は個人事業主に向かない代表的な性格や能力などですが、やりたい仕事を続けるために、こういった傾向がだんだん変わって行く、ということもよくありますので、「自分はこういう傾向が強いからできないんだ」と思わずに、「ここを変えて行けば個人事業主としてやっていきやすいんだな」というヒントのひとつとして考えて頂くといいと思います。

また、具体的に開業に関する相談をしたい場合は、地域の商工会や商工会議所などで開業相談などをやっています。無料の場合もありますので、一度問合せてみると良いと思いますよ。