個人事業主になるリスク

個人事業主になるリスクを考えてみよう

「やりたい!」という情熱や希望もとっても大切ですが、どんなことにでも、リスクはつきものですよね。個人事業主になるとしたら、どんなリスクが考えられるでしょうか。リスクやその避け方ちょっと考えてみたいと思います。

事業計画

まずそもそも、事業として成り立つのかどうか、具体的な根拠を元にした計画ができているか、というのがとても大きくリスクを左右すると思います。事業計画をきちんと立てておくことで、気づいていなかったリスクを発見することもできるでしょう。~だろう、という根拠のない想像が混じっていないか、また考えられるリスクが起こったときにどうなるのか、どうするのか、というところまで先に想定して対応方法をいくつか考えておければ、リスクを防げるとまでは言わなくても、よりリスクを回避しやすくなるのは間違いないと思います。

副業規定

もしも今働いているなら、会社の副業禁止の規定がないかに注意が必要です。会社の就業規定は法律ではないので、違法にはならないのですが、会社に知れてしまえばかなり会社にいづらくなるでしょうし、待遇や立場に関係してくるとも考えられ、会社での人間関係がギクシャクしてしまった、ということもありえるので、慎重に判断することをおすすめします。

経験不足

当たり前ですが、初めて個人事業主になるときは、事業者・経営者としての経験はゼロからスタートですから、わからないことばかりだと思います。これを補う方法は、前述の事業計画のほかにも、いくつか考えられると思います。

PDCAと記録

計画(plan)実行(do)評価(check)改善(act)というマネジメントサイクルの頭文字をとってPDCAサイクルと呼ばれますよね。業務を継続的に改善していくアメリカ発のマネジメント手法としてとても有名なので聞いたことがあるかたも多いと思います。要は、何を計画して、どういうタイミングでどんな内容で実行して、どういう結果が出たのか経過を具体的にしておくことと、それを記録しておくことで、客観的な分析や、早く的確に改善できたりと経験不足を少しでも補っていくことができると思います。

アドバイザー

困ったときに、客観的な視点で一緒に考え、アドバイスしてくれる存在がいるのはこころづよいものですよね。特にうまくいかないとき、いろいろなことをまだ試行錯誤ですすめている時、また事業がうまく軌道に乗ってからの相談など、そのときどきで相談できる相手がいるのといないのとでは、大変さも面白さも何倍も変わると思います。 自分ひとりだけで孤独にかんばる時もありますが、身近な人や、また公的な機関のアドバイザー、コンサルタントなど、誰に相談できるか探しておく、信頼できる相談相手をみつけるのも、とても大切なことではないでしょうか。 自分よりも客観的で大きな視点や専門的な立場からアドバイスを得られるかどうかで、事業のやりやすさは大きく変わってくると思います。自分に合う、優れたアドバイザーを見つけられることは自分が気づかないリスクや将来のリスクに備える大きな力にもなると思います。

情報収集

業界の最新情報や動向、新しいアイディアのヒント、また時には新しく目立ってきたリスクやその対処方法を、常に早く集める方法を考えておくことで、心配も減りますし、実際にリスクを最小限にすることができるでしょう。 また情報交換できる業界の仲間づきあいも大切かと思います。やはり気分転換や発想の転換のヒントをもらえたり、顔を合わせて話す場で得られるものも大きいですよね。

営業

事業で独立できるか、うまく軌道に乗せることができるのかは、「売れるか」、「契約が取れるか」、にかかっている割合が大きいですよね。 商品やサービスと、顧客に合った営業方法と計画を見つけることができていないと、なかなか売り上げに繋がらず事業が苦しくなるのは簡単に想像できてしまいます。 もともと営業や販売、インターネットならネット集客などにかかわっていない人の場合、ゆっくり覚えながら少しず事業を大きくしていくようにするか、またはちゃんと勉強する必要があるでしょう。 商品やサービスによってはシーズンとなる時期もありますので、一番売り上げが上がりやすい時期に、効果的に営業をかけることができる時期に立ち上げることができるように、また、閑散期に収益を見込んで起業してしまうことがないように、具体的な準備の確認と、十分な準備期間も含めた営業の計画は、成功か失敗か、リスクに直結していく重要な部分になるでしょう。

健康

もともと健康に不安がある人も、今は健康で何の問題もない人でも、ある日突然ケガをしてしまったり、思わぬ病気にかかったり、体調不良が長引いて思うように仕事ができない、ということが絶対に起きないとは言えませんし、むしろ想定しておくべきでしょう。 会社員など、フルタイムの仕事の副業として、また扶養家族の範囲内での事業でなければ、事業主ご本人が国民健康保険に入る義務がありますし、また組合保険に入れる業界もあります。 また不意の治療費等のために、いずれかの保険に入っておくことを考えておいたほうが安心でしょう。 事業から収益が入らなくなってしまったときに、収入源が完全に絶たれてしまうことがないように、また治療や回復に安心して集中できるよう、健康面での万一の備えは十分に考えておいたほうが良いと思います。

法律

食品やその他さまざまなアレルギー、パソコンウイルス等による個人情報流出、著作権、などなど、ちょっとしたことで、法律上の問題になったり、またはそこまで発展しかねないトラブルになってしまう、ということも事業の規模にかかわらず、誰にでも起こる可能性があります。 まずはトラブル防止に情報収集をするという意味でも法律面でのリスクを考えるという意識はとても重要だと思います。自分はそれほど重大なことではなかった、と思っていたとしても、法律に触れる場合は不利になり、大変大きな問題になりかねませんよね。 また、スタッフを使うなど、ひとりでも雇用する場合も、就業規定など法律面に繋がる可能性がある部分は、相談できる専門家にそうしたリスクを犯す前に先にアドバイスをもらっておく意識というのは、とても大切だと思います。

個人事業主になるリスクのまとめ

いかがでしたでしょうか、かなりざっくり概要程度ではありますが、リスクについて考えてみました。どういうリスクがありえるのか、もし起こった場合はどういう対処方法があるのか、または対処方法は一切ない状態、ということにアンテナを張っておくのはとても重要だと思います。ありえる可能性という糸口だけでも知っていれば、万一実際に遭遇したときにも冷静にすばやく対処することができると思います。

ここに挙げてみた内容を糸口やヒントにして、考えられるリスクとその対処方法、または対処方法を探すことリストをまとめてみるのも良いかもしれません。真剣に対処方法を探すところから意外なアイディアに繋がったり、解決方法が見つかったりすることもあります。しっかりリスクについても考えておきたいですね。